前歯が黒ずんでいて笑うとすごく目立ちます。白くてキレイな歯にしたいのですが可能でしょうか?


渡邊歯科医院 院長の渡邊です。
本日はよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

本日は前歯の黄ばみについてお悩みと伺いましたが、詳しくお聞かせ頂いてもよろしいでしょうか。

はい。
以前から自分の前歯の黄ばみについてコンプレックスを持っていました。
口を閉じていれば見えることはありませんが、ずっと口を閉じているわけにもいきません。
人と会話をしているときに相手の目線が少し下に下がると、黄ばんだ前歯を見られているのではないかと気にしてしまいます。
また、友達と写真を撮るときも笑顔で撮りたいのですが前歯が気になってうまく笑うことができません。
黄ばんだ前歯ですとカッコ悪いし恥ずかしいので白くてキレイな歯にしたい思っています。
この場合はホワイトニングでいいのでしょうか?

診察してみないとわかりませんが、一般的な歯の黄ばみであればホワイトニングで白くてキレイな歯にすることは可能です。
しかし審美歯科とは、ただ単に見た目をキレイにするだけの美的整形ではないということを理解して頂きたいです。

美的整形ではない?
どういうことでしょうか?

見た目だけを気にするあまり、歯科治療の本来あるべき姿から時に逸脱させ、歪めてしまうことが多々あるということです。
具体的に言いますと、人の関心が前歯に集まりすぎるということです。
その反面、奥歯はあまり見えないのでさほど気にされない方が多いのです
実は、物がうまく噛めるように歯列の構造を支えているのは上下の奥歯であり、その箇所がダメになってしまうと当然のように口の中はガタガタになってしまいます。
そうなってしまうと「歯の美しさ」以前の問題ですよね。

たしかにそうですね。
今まで人の目に触れる前歯だけが気になっていました。
前歯ばかりではなく奥歯も大切ということですね。

その通りです。
そういう意味では前歯の美しさを陰で支えているのは実は奥歯であり、前歯と奥歯のバランスが取れた歯列が必要なのです。
ですから、本来の審美歯科というのは前歯だけではなく、歯列全体のバランスの取れた姿・かたちを追及する歯科医療なのです。
決して単に前歯だけをキレイにする美的整形の医療ではないと私は考えています。

しかし、現実というのは難しいもので、重要な咬合(噛み合わせ)の問題はしばしば省略されて、前歯をひたすら『白く』したい願望だけが独り歩きしてしまっています。
女優や歌手がテレビでその歯に注目されたりしますと余計に増幅されて伝わるのです。
そして、当然のように口腔全体のバランスが取れていない限り結果は決して良くはありません。

今の先生のお話を聞いただけでも「審美歯科」という言葉に対する考えが変わりました。
今までは虫歯などで痛くならない限り、歯は見た目だけでしか考えていなかったと思います。
見た目だけを気にしてしまい、今回も前歯の外見的な治療しか考えていませんでした。

「審美歯科」を考えるときは、単なる『内装工事』ではなく、口腔の構造全体を考慮したうえで、歯科医にご相談されるとよろしいかと思います。
決してやみくもに前歯だけをいじらないことが重要です。
なぜなら、顔全体を美しく見せるのは前歯と顔のバランスもさることながら、それと同じように大きな影響を与えるのは『噛み合わせの高さ』なんです。

噛み合わせの高さですか?
噛み合わせの高さが見た目にも関係してくるのですか?

はっきり言って、噛み合わせが低いとフケて見えます(顎関節症の誘因ともなるのです)。
このようなことを考えただけでも奥歯の重要性がわかると思います。
「審美歯科」とは、実は奥歯の問題だと言えるのかもしれませんね。

今回のお話を聞いて奥歯の重要性がとてもわかりました。
治療をして頂く際には、まず口全体を見てもらいバランスの取れた口腔環境を目指したいと思います。
ありがとうございました。

カウンセリング提供クリニック-渡邊歯科医院

 
歯科医院がオススメする歯科医院
Top